皿池と鶴女房伝説
鶴居駅の西に、皿池(さらいけ)と呼ばれる小さな池があります。
昔話「鶴の恩返し」——機(はた)を織る姿を見られた鶴が、空へ去ってしまうお話。播磨には、その後日談が伝わっています。
鶴が去ったあと、男の手元に残されていたのは、水を張った皿に、針が一本。意味が分からず、姫路・書写山の座頭(ざとう)に見てもらうと、こう教えられました。「針は播磨を、水と皿は皿池を指している」。
男が播磨の皿池を訪ねると、そこに、あの鶴がいました。鶴は「お幸せに」と告げて、姿を消したといいます。
その皿池が、鶴居のこの池だと言い伝えられています。「鶴居」という村の名も、この物語と結びつけて語られてきました。
駅前の鶴居地域活性化センターの壁には、地元の学生たちが描いた鶴女房の壁画があります。千年語られた物語は、いまも村の風景の中にいます。